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【学会発表】日本子ども虐待防止学会 第30回学術集会かがわ大会

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 先日,香川で開催された日本子ども虐待防止学会 第30回学術集会かがわ大会にて以下の研究報告を行いました。 ・保護歴のある子どもの虐待死の未然防止に向けた方策に関する検討 - 検証報告書の分析を通して- 井出智博, 満下健太, 白井祐浩, 増沢高 ・自治体間移動を伴う児童虐待重大事例の特徴 -検証報告書の量的分析を通して 満下健太, 井出智博, 白井祐浩, 増沢高 ・新生児死亡事例の検証報告における課題と提言の検討 - テキストマイニングの分析を通して- 白井祐浩, 井出智博, 満下健太, 増沢高 これらの研究はこども家庭庁 こども家庭科学研究費補助金の助成を受けた「地方公共団体の児童虐待死事例の検証結果における再発防止策等の検討のための研究」というプロジェクトの一環として行われたものです。 死亡事例など重大な事案が発生した際,その自治体には検証を行うことが求められており,そうした検証は検証報告書として公開されています。しかし,それぞれの報告書で共通する課題や提言が示されていても,それらは関連付けられたり,広く教訓として制度政策に反映されてきませんでした。一連の研究では検証報告書をもとにした分析を行うことで,そこから得られる教訓を明らかにしていくことに取り組んでいます。

【研修会報告】社会的養護経験者の高等教育への 進学と就学維持について考える ~米国の Fostering Higher Education に学ぶ~

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  12月6日(金)に「社会的養護経験者の高等教育への進学と就学維持について考える ~米国のFostering Higher Educationに学ぶ~」というワークショップを北海道大学オープンイノベーションハブ エンレイソウで開催しました。このワークショップはWashington State University- Vancouverの協力を得て,当センター子ども発達臨床部門とNPO法人インターナショナル・フォスターケア・アライアンス,米国International Foster Care Allianceが共催したものです。 当日は施設や里親家庭で暮らす子どもの支援に関係する方,行政の方,教員養成に関係する方,大学生・大学院生,大学教員など40名ほどの方にご参加いただきました。午前中は日本・北海道の社会的養護を経験した子ども若者の高等教育進学に関する現状と課題について,社会福祉法人北翔会の安田徹さん,北海道医療大学の片山寛信さん,当センター子ども臨床研究部門の井出智博さんから話題提供がありました。午後は米国で社会的養護経験者の高等教育への進学,就学維持を支えるために実践されてきたFostering Higher Education(FHE)という取り組みを開発したWashington State University- VancouverのAmy SalazarさんにFHEを紹介してもらうと共に,北海道の社会的養護経験者の高等教育への進学,就学維持を支えるためにどのような取り組みが必要かについて参加者で議論しました。 さらに12月8日(日)には,12月6日の学びを踏まえて,社会的養護経験者の若者も加えて,コアメンバーでFHEの社会実装についての課題や戦略について検討するミーティングの機会も持ちました。米国での取り組みをそのまま日本,北海道に適応するのではなく,日本,北海道の独自性を踏まえて,利用可能な資源を用いてどのように社会実装を進めるかについて有意義な議論が展開されました。